伯耆守平朝臣正幸（白鞘・拵付）

正幸は元平と共に薩摩新々刀を代表する刀工です。名を伊地知右衛門と云い二代目正良の子初銘を「季陳」「正平」と切っており父没後「正良」を襲名し三代目「正良」となる。寛政元年12月伯耆守を受領し銘を 「正幸」と改め、文政元年4月86歳で没した。 作刀は幅広で大切先にした豪壮なものが多く、地鉄は板目に地沸が付き鍛え肌に沿って地景があらわれる。 刃紋は沸出来の互の目乱れに尖りごこうの刃を交えた物が多い。 この刀の刃紋は湾れに互の目交じり小足の入った見事なもので正幸73歳の作品です。